記者が歩いたみちのくの四季

温泉 その@

「温泉王国」東北。古くからの名湯、山奥の秘湯などなど、地図などを見ていても、ワクワクしてくるのは、温泉好きの日本人だからでしょうか。  東北を回っていると、それこそ、どこにでも「○○温泉」の標識や看板などがあります。温泉旅館やホテルに泊まって、おいしいものを食べて、ゆったり風呂につかって・・・というのもいいですが、こちらに来て覚えたのは日帰り温泉の楽しさでした。

 最初に行ったのが、松島に友人3人を案内していったとき。さすが、関西方面からきただけあって、よく下調べをしています。中でも「東北に来たからには毎日でも温泉に入りたい」と言い出します。松島の温泉ホテルでも日帰り入浴を受け付けていますが、営業時間があるので、いくつか回りましたが、いずれもタイムアップ。それでもあきらめずに、ついに1カ所見つけていってみました。湯上りに松林を散歩してもまだ夕日が残っています。そこからまた家路に着くのですが、それでもなぜか、得した気分になります。  その後、仕事、プライベートを問わず、車で移動中に「日帰り温泉」らしき看板を見つけると、時間に余裕がある場合はできるだけ立ち寄るようにしました。施設の規模や新旧に差はありますが、主たる目的は温泉に入ることなので、あまり気にしません。どちらかというと、歴史がありそうな所のほうが風情があります。木の湯船だったりすると、それだけでうれしくなったりすることもあります。

東北各地に点在する温泉街でも「日帰り入浴できます」といった掲示をだしているホテルや旅館も多くありますので、豪華ホテルに「泊まった気分で」風呂だけ借りるのも、おつなものです。また、日帰り専門の温泉施設も多いので、それこそ「どこに行っても風呂には困らない」感じです。というわけで、東北を回るときは、タオルは必ず持っていくようになりました。もちろん、だいたいの施設では貸してくれたり、売っているので、手ぶらでもご心配なく。  意外、と思ったのは八戸、三沢あたりでした。温泉というと、自然に囲まれて、というようなイメージが強いのですが、町の真ん中にいくつも「温泉」の看板がありました。銭湯のような小さな「温泉」ですが、よく出張にくる会社の同僚もファンになり「もう5カ所行きましたよ」などと自慢します。入ると、やはり銭湯のような雰囲気ですが、お湯は温泉。朝の畑仕事を終えた人、夜は仕事を終えたサラリーマンといた具合に、手軽に温泉に入り、疲れを癒す。そんな環境が、当たり前にあるということが、うらやましい限りです。